小児歯科FAQ-妊婦

Q 歯科でのエックス線撮影により、胎児への影響はありますか?

妊産婦の歯科治療時の局所麻酔は使わないほうがよいですか?

まずは放射線についてですが、日本で1年間に浴びる自然放射線量はおよそ1.4mSvであり、歯科治療で行われるデンタルエックス線撮影150枚に匹敵します。また、防護エプロンの着用により被ばく量を軽減でき、かつ歯科用のエックス線撮影は腹部からも離れており、胎児にはほとんど影響がありません。したがって、診断治療のために必要に応じてエックス線撮影を行っても問題ありません。しかしながら当院では撮影は必要最低限にとどめるようにしています。

麻酔薬について、2%リン酸リドカイン製剤(歯科用キシロカイン、オーラ注)を通常量使用した場合、胎児や母乳への影響はほとんどないと報告されています。麻酔無しでは痛みを伴う治療の場合、痛みによるストレスを考えると、安定期(16週以降)の場合は局所麻酔を使用した方がよいでしょう。